ブランド名の「リュトモス」は古代ギリシャ語で、モノの姿や形を表す言葉でした。
革は元をたどれば牛や豚、つまり命ある動物たち。彼らが食肉となり、その副産物として革が生まれ、そこからモノが作られます。その、姿を変えていく様になぞらえています。

命が姿を変える中で、私たちの作るレザーアイテムが「動物として生きた時間よりも永く、この世にカタチとして残るように」そんな想いから、修理して永く使えるよう「手縫い」であることを大切にしています。

手縫いは文字通り、ひと針ひと針が手作業なので、ひとつのモノを作り上げるために手間も時間も掛かりますが、機械で縫うより丈夫で、何よりも命の名残である素材のコンディションが指先にダイレクトに伝わります。

人間は、動植物など他の生物の命を奪わずには生きていけません。革は、食肉という人間の営みによって生じる副産物。それを無駄にしないよう、素材を余すところなく使うことはもちろん、永く使える暮らしの道具に作り変え、使い続けるためのサポートをする。
手縫いで作るということは、素材を丁寧に扱い、命への感謝を示すと同時に、修理可能で永く使えるモノにするための選択でもあります。

命だから丁寧な手仕事でつくる。
手仕事だから修理が可能になる。
修理して永く使うのは命への感謝。

リュトモスのアイテムは、生活道具であると同時に、世界をより良くするためのメッセージでもあります。
モノとしての使い勝手はもちろんですが、それを永く大切に使うことの意味を感じ、そうしようと思える、あなただけの「未来のヴィンテージ」になることができたら幸せです。
RHYTHMOS is a brand of handmade leather which works throughout the whole process from designing to manufacturing at an atelier in Kagoshima city.
The name “RHYTHMOS” is a word in the old Greek language, which is the origin of the English word “rhythm”, that refers to the appearance and shape of things.
Through our detailed work, we aim to provide customers with true representation of leather, a material embraced with rhythm of lives.
So, we prefer simple, concise designs without unnecessary embellishment. We are convinced that simplicity tells the true, real quality of our materials and excellence of our advanced techniques in the items.
We never stop to purchase the higher in quality and the better in handwork.
財布・カードケース・バッグなど、すべてのリュトモスのアイテムには、デザイナー自らが選りすぐった植物タンニンなめしの上質な天然皮革を用いています。

革は、元をたどれば命ある動物たち。彼らが食肉となり、その副産物として革が生まれます。命をいただく以上、素材を活かしきることは、レザーブランドとしての私たちの使命だと考えています。
植物タンニンなめしの天然皮革は、シワやホクロ、ケガをした傷の痕など、それぞれの個体が生きていた証が残るものがほとんどです。アイテムに仕立てる際に、それらの部分を規格外として除外するケースは少なくありませんが、リュトモスでは強度に問題がある部分以外は、最大限活用することを心がけています。
ナチュラルな製法の革は、使い込む程に色艶が増し、使うことで付いたシミや傷が馴染んで味になっていくのも特徴です。また、一つ一つ職人の手縫いで製作しているため、一点一点の仕上がりが微妙に異なります。

人間のシワやそばかすが個性として愛されるように、革をくれた動物たちの生きた証も、アイテムの個性、唯一無二のあなただけの1点、本格的な天然皮革ならではの味わいです。
The materials of all RHYTHMOS items like wallets, card cases, bag, are selected by our designer himself from leathers with excellent quality.
Leathers are, in fact, raw materials produced as the side product in meat-eating habit of human world. Hence, we consider it is our mission as a leather brand to utilize this valuable materials of lives.
Leathers are from animals once alive, and thus most of them they come with expressions of life like spots, wrinkles, scar, etc. In the process of changing them into selling items, sometimes it’s unavoidable to see materials become unusable because of these flaws, while we RHYTHMOS try our very best to utilize the materials except in cases that the strength of the product would be affected.
We don’t mind to fall in love with wrinkles and freckles of mankind as we think they are unique, then why don’t we embrace these proofs in the leathers as the unique lives of animal?
私たちは、全ての工程で職人の手作業にこだわり、全てのレザーアイテムを「手縫い」で作っています。そのままでは硬くて針の通らない革は、目打ちを使って下穴を開けてから縫います。蜜蝋を引いた細い糸の両端に針を付け、両側から交互に針を通す「サドルステッチ」という製法で縫っていくのですが、この製法で縫い上げると革に糸がしっかりと食い込み、ちょうど両側から波縫いをしたような縫い目になりとても丈夫です。

革は、革用のミシンで縫う事も可能ですし、大量に作るには効率が良い製法です。ただし、上糸が下糸をすくって縫う仕組みのミシン縫製は、糸が貫通しないため、どこか一部がほつれると全てほどけてしまうという欠点もあります。一方、サドルステッチにはこの欠点がありませんが、手縫いは文字通り、ひと針ひと針が手作業なので、ひとつのモノを作り上げるために手間も時間もかかる非効率な製法です。つまりどちらも一長一短。

効率が良いという事には様々な側面があって、生産性が高かったり、お客様を待たせなかったりと良い面の方が多いかもしれません。ただ動物にもらった大切な素材を使って、修理可能で永く愛用してもらうためのモノを作ろうと思った時に、効率重視であることはバランスが悪いように感じます。せっかく良い素材を使っていても、毎日大量に生み出されるものに変わった時、人はそれに本当の価値を見出せないかもしれません。

手縫いで作るということは、機械で作るより丈夫なだけでなく、刃物が革に入る時の感覚、手で触れた質感、糸を引き締める時の硬さや柔らかさなど、素材のコンディションが指先にダイレクトに伝わり、微妙な調整が可能だから。そしてそれは、素材を丁寧に扱い命への感謝を示すと同時に、修理可能で永く使えるモノにするための私たちの選択でもあります。
All our items are hand-sewed by the brands' professionals. 3 to 4 folded speed can be attained by using machines indeed, while we do have our reasons for making everything by hands.
First, it’s the irreplaceable strengths brought by handwork. In sewing machines, top threads are always laced together with bobbin threads so everything will get untied and loosened when only one single eye is cut. On the contrary, saddle stitch of our handwork allows threads to go through holes from both the outer and inner side that it cannot be not easily cut and even when it is, the damage ends up there without any influence to the entire structure.
Besides, natural material comes with uneven thickness while in hand-sewing, professionals can feel by hands, check by eyes and adjust in fine details so that sewing won’t be blocked even in the thick parts, which may happen in machines. Only advanced techniques in handworks can sew “like a machine does” for flawless, nicely arranged pieces.

designer

飯伏 正一郎

いぶし しょういちろう

Shoichiro Ibushi

鹿児島県生まれ。

born in Kagoshima, Japan

大学卒業後に就いた教職を離れ、2002年より独学でレザークラフトの道へ。県内の老舗の紳士服テーラー所属のレザー職人として、バッグや財布など数々のオーダーメイドを手がけるなどの活動の後、2008年に初個展を開催。
2010年に「RHYTHM(リズム)」として独立。徐々に活躍の場を広げ、2015年「RHYTHMOS(リュトモス)」として工房を併設したショップを移転オープン。リュトモスのすべてのアイテムのデザインを手がけるほか、自らも職人の一人としてすべての手仕事を手がける。