We received a new shop card.Thanks for @papierlabo.tokyo

新しいshopカードが出来ました。SNS等の普及で、ショップカードというモノの必要性が薄くなっているような気もしますが、やはりリアルな質感というかそこに存在する「モノ」って大事だなと改めて実感します。そんな中、緊急事態宣言を受けリュトモスのショップは25日からお休みしてます。新しいカードを配れるのはGW明けになりそうです。お休み中も、工房ではいつもと変わらず製作してますので、リペアのご相談や商品のお受け取り、春のギフト等、ご用の方には対応しますのでご連絡くださいませ。

RHYTHMOS
099-213-9012
shop@rhythmos.co.jp
臨時休業:4月25日(土)〜5月6日(水)

Keep making.

自分の職業を作家と呼ぶのか、職人なのかデザイナーなのか、同じようにモノを作る仲間と話す中でいろんなスタンスがあって、僕も含めてそれぞれのこだわりもあると思うのだけど、結局のところ「モノを作って生きている人」である事に違いはないと思う。

僕らが生み出すモノは、革製品、陶磁器、木工品、衣類、アクセサリーなど、ほとんどの場合「暮らしを豊かにする道具」であって生活必需品ではない、いわゆる不要不急なモノばかり。
それを作って生きている僕らは、こんな状況になり正直戸惑っているのも事実。生き方を根本から考え直さなければいけないのかも、と。

それでも僕は思うんです。自分のような人間にとって「作ること」=「生きること」であって、基本的にはどんな事があっても、どんな時でも「作り続ける」事を大切にしたいし、作る事を止めてしまったら自分という存在が揺らぎかねない、そう思ってます。単にそれしか知らない、それしか出来ないという側面もあるけれど。

だから今の非常事態の最中においても、作りたくても作れない(材料が手に入らない等)状況にならない限りは、手を止めることは無い。それはきっと、鹿児島のクラフト仲間はもちろん、手を動かしてモノを生み出している人たちは、ジャンルを問わずみんな同じ思いなんじゃ無いかと思っています。少なくとも僕はそう。

ただ、これを機に自分の活動を深く見つめ直すのは必要な事だと感じています。作りかた、材料、作る量、売り方、環境への負担とか。
僕の場合、調度そんな事を考えていたタイミングだったので、事態が収束して日常が戻ってきた時に、また僕らの作るモノが必要として貰えるよう、今までとは違う進化したモノ作りが出来るよう考えながら、作り続けたいと思います。

そんな訳で工房は変わらず稼働していますが、お店の方はしばらくお休みしようと思っています。
RHYTHMOSは小さいお店ですし、接客を大事にしています。お客様と距離をとってまで営業することよりも、安全面やモラルを優先しての判断です。

お店はお休みですが、ご自宅での過ごし方の一つとして、革製品のメンテナンス方法などを発信できたらと思っています。RHYTHMOSとして、一人の革職人として何ができるのか正解はわからないし、そんな情報でウィルスに勝てない事は百も承知ですが、ネガティブな情報だけでは心が病んでしまいます。

今は大人しく、健康を第一にお家で大切な家族と過ごしてください。

臨時休業
4月25日(土)~5月6日(水)

※ご注文品の受け取りやリペアのご相談など、必要な場合には対応いたします。
※ご来店の際は事前にご連絡の上、マスク着用でお越しください。

wish

10周年を迎えた今年、次の10年は「精神的にも肉体的にも社会的にも健康である事」を軸に据えると書いたのが2月の頭。その時にはまさか、こんな状況になるとは思っても見ませんでした。

コロナウィルスの猛威で世界中が苦境に立たされ、色んな事が次から次へと自粛になってしまい、仕事も日常生活も、何をするにも重苦しい雰囲気。先行きが不安だらけの中、自分達に今出来ることは何だろう?と考えを廻らす日々です。

僕らのお店でも、この春に10周年の感謝祭を企画していましたが、ひとまずは開催を6月ごろに見送ろうと思います。2ヶ月先にどういう状況になっているのかは分かりませんが、皆さんの健康と1日でも早い収束を願うばかりです。

友人や知人の仕事にも影響が出始めています。自分たちにその影響がやって来るのも時間の問題でしょう。自分たちだけでなく、身の回りの家族や友人、世界中の人たちの生活も守るために、皆が助け合う必要があると思います。願わくば、これを機に何が大切なのかに気づき、事態が収束したその先の世界に良い変化が起こる事を祈っています。

[taos・piedra] 2020 S/S season’s color 

隅々まで太陽の光で満たされた広大な大地、風の音と月明かりに満たされた夜の砂漠。2020年春夏カラーは、デザイナーが旅したアメリカ南西部の風景にインスパイアされた、大地のピンク「taos/タオス」とミッドナイトブルー「piedra/ピエドラ」。ヌメ革で表現することの難しい派手すぎないナチュラルなピンクには、革本来の風合いを残しつつ、淡いカラーを保つために経年変化の少ない仕上げを施しました。それとは対照的に味わいのある深いブルーには、独特の自然なシボと手触りにこだわった、緩やかに色艶の増す美しい素材を厳選しました。

3月11日よりリリースされます。
[taos・piedra]
https://rhythmos.co.jp/seasons-color/

【RHYTHMOS 10 TO THE NEXT DOOR.】

2020年は、前身であるRHYTHMのSHOPをオープンして10年。RHYTHMOSになって5年という節目の年です。

独学自己流で革製品を作り始めたのが1997年、RHYTHM名義で作家活動を始めたのが2002年、その後テーラーでのオーダーメイド専門の職人などを経て、工房を併設した小さなSHOPをオープンしたのが2010年、ブランド名をRHYTHMOSに変えたのが2015年…と、いくつかの区切りがある中でも、やはり一番思い入れのあるスタートは2010年2月のSHOPオープン。
その年、私たちの住む鹿児島の身の回りでは、岡本仁さんの「僕の鹿児島案内」が発売され、GOOD NEIGHBORS JAMBOREEが始まったり、他にも新しいお店や取り組みがスタートしたりと、記憶に残る1年でした。

思えば、10年前の自分には革製品を作ること以外、何も無かったように思います。友人の数も数えるほど、ブランドやお店の存在を知る人は皆無、製作をサポートしてくれるスタッフも居なければ、隣で支えてくれるパートナーもいませんでした。正直、お金も少ししか持っていなかったので、欲しい材料や道具があっても我慢し、思うようにモノが売れるわけでもなく苦悩の日々でもありました。

そんな状況からのスタートでしたが、自分の力で生きて行く感覚は苦しさが吹き飛ぶような楽しいものでもありました。

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そして、当時のモチベーションのひとつに「モノ作りで食べて行くことの見本を作りたい」という思いがありました。
絵描きになる、陶芸家になる、写真家になる、木工作家になる、デザイナーになる、革職人になる、自分の店を持つ…。そんな夢を語ると大人たちは「成功するのはほんの一握り、大変に決まってるからやめときなさい」と言う。そんな人生の先輩のアドバイスに「そんなのはやってない人の決めつけだ!」と立ち向かい、自分を含め、夢を追いかける若者たちに希望を持って欲しい、諦めずに頑張れば成功するんだという目標にならなければ!という、誰に頼まれた訳でもない勝手な義務感を感じていました。
もちろん、自分がやらなくたってお手本になる先輩たちはたくさんいたのだけど、自分もその一人になりたかったんです。

「10年続ければ一人前」という言葉があるか無いか分かりませんが、なんとなくそう思ってきました。過ぎてしまえばあっという間ですが、されど10年。色んな事が変わったり始まったり終わったり。その中で当時と変わらず手仕事だけでやって来れた事はとても幸運な事で、これからもずっと続けて行くための自信にもなりました。何も無かった10年前に比べて持っているものも増えました。お店も移転して広くなりました。ありがたい事に、わざわざ県外から足を運んでくれる方もいらっしゃいます。
これも、お客さまやお取扱店をはじめ、仕入先の業者さん、友人や家族、スタッフのみんな、関わってくださった全ての皆さまのお陰だとしみじみと感じ、改めて深い感謝の気持ちでいっぱいです。

ある意味では通過点でもあり、次の10年へ向けてのスタートでもあります。これからも手仕事にこだわり抜き、暮らしに寄り添う革製品をお届けしていく事で、皆さまの毎日を豊かにするお手伝いが出来るよう、頑張って行こうという強い気持ちとともに、手前味噌ながら、10年前の目標はある程度達成出来たんじゃないかと感じているのも事実です。そして次の10年はどんな目標を持って前に進んで行こうか。この10周年を機に自分たちのものづくりのスタンスや考え方、これからの10年をどうしていくのかなど、色々と見つめ直しております。

よく、原点回帰という表現をしますが、今思うのは初心に還るのではなく、現時点でのゼロ、次の10年に向けた原点を改めて作るという事です。最近では「サスティナブル」や「エシカル」という言葉を耳にすることも増えたと思いますが、考えるのは自然とそういうテーマになってきます。自分の50~60代をイメージし始めた42歳という年齢や、2010年代が終わり、2020年代という新しい時代に突入することもあるかもしれません。その中で、結局は手仕事で生きて行くことを変える訳ではないし、今後も手縫いというスタイルを貫きたいという芯の部分がぶれる事はなく、それを持続可能にしていくためにどうすべきか。

少しざっくり過ぎるし、もの作りや革製品と関係ないように聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと自分を大切にする事が全てかなと。健康的な生活をして、ストレスを抱えず、良い意味でマイペースでいる事が何より大切だと。休みなく働く、時間を無視して仕事をしてしまう、徹夜して短期的な生産能力を上げようとする、結果として生活のリズムが悪くなり体調に支障を来たす…と言うような事を辞めようと。

そもそも作る事が大好きで、それを仕事にできて幸せだと思っていますが、仕事であるが故に苦しくなってしまう時もあります。苦しみながら作ったモノは製品としてはOKでも、そこに込められた「想い」という点でクオリティが維持できなくなります。そもそも苦しくなるのは自分で決めた締め切りやノルマのせいであって、自分で自分を苦しめてることに気が付かなかったりするんですよね。そんな風に苦しくなってしまわないよう、自分たちにできるだけ負担を掛けずに、心身共にハッピーな状態で、皆さまの元へRHYTHMOSのアイテムをお届けしたい。当たり前のようですが、10年前には思わなかった事でもあります。

先に挙げた「サスティナブル」や「エシカル」といったテーマについて考えていると、ついつい大目標だけに目がいってしまいがちだと思うのです。でも、まずは自分自身なんじゃ無いかと。自分という存在が持続可能で無理がない、つまりは個人の心身が健康な状態。それを作れないことには世界共通のゴールに近づくことすら出来ないと思うんです。

短絡的な言い方かもしれませんが、一人一人に出来ることってたかが知れていて、一個人が「よし!」と一念発起したところで、一人の力では世界を変える事は不可能。だからと言って何も出来ないと言う訳じゃなく、自分にできる最低限の無理ない努力をすればそれで良い。無理をすると楽しく無くなるから、極端でなく少しずつ小さな事を楽しみながら。そう思った時に、自分自身の健康に気をつかっていれば、自分の住む世界の事にも目が向くようになると思ったんです。コンビニの弁当じゃなく自炊すればゴミも減るし、美味しい野菜を求めれば、無農薬のものを選ぶようになったり家庭菜園を始めるかもしれない。ジョギングをすれば落ちているゴミが気になって清掃活動を始めるかもしれない。朝日を浴びたり公園の草木を見て、自然の大切さを再認識するかもしれない。ちょっとの移動なら車を使わず歩こうと思うようになるかもしれない。そういう小さな変化を起こす可能性があると。

話を本題に戻します。革は命ある動物たちあっての素材。素材のために命を奪うのではなく、食肉という人間の営みによって生じる副産物。それを無駄にしないためにも暮らしの道具に作り変え、それを飯の種にして生きて行く、それが僕の選んだ生き方です。そしてそれが自己満足にならないよう、こうやって意義を考える。何に貢献できているのかを意識する。作ったものは修理して長く使えるよう手仕事にこだわる。商売のために革を仕入れるのではなく、革が存在するから革製品を作る。革が存在するために僕は肉を食べる。畜産を応援する。結果、自分が好きなもの作りを生業にして生きている。シンプルだけど、すごく健全だと思うんです。

「精神的にも肉体的にも社会的にも健康であること」

それを新しい10年へ向けての原点にしたいと思います。
少し、いやかなり長くなってしまいましたが、これからも日々精進してまいりますので、ブランド共々よろしくお願いいたします!

2020年2月
RHYTHMOS&Co.
デザイナー・職人 飯伏正一郎